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簿記3級無料講座~めんの解説~は、幅広く簿記の初学者を意識して構成した初心者向けのサイトです。

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簿記の意義

簿記の意義

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簿記とは何か、
なぜ簿記が日本の社会で
一般的に使用されているのか、
単式簿記と複式簿記の違いにも触れながら
意義について詳しく解説していきます。

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簿記(ぼき)とは、特定の経済主体の営む経済活動を貨幣価値で記録・計算する方法を言います。
最も一般的な簿記である複式簿記を指して単に簿記と称する場合が多いです。

例えば、
特定の経済主体→Aさんの家庭
営む経済活動→Aさんが携帯電話の料金を払う。
貨幣価値で記録・計算→家計簿

Aさんの家庭では携帯電話の料金を払ったら家計簿に書いている。

上のように、簿記とは企業の取引を複式簿記で処理することという意味ではなく、
帳簿を記入することを言っているのであってそれは単式簿記でも当てはまる。


みなさんがこれから勉強しようとしているのは複式簿記です。
しかし、一般的に家庭でつける会計簿も簿記で、単式簿記と言います。

つまり、記録方法の違いがあります。
単式簿記→取引を一面的に把握し、記録する記帳方法。
複式簿記→取引を二面的に把握し、記録する記帳方法。

単式簿記、いわゆる会計簿のような記帳の仕方は以下のようになっていますよね。


コンビニで100円のおにぎりを現金を払って買った場合

単式簿記の場合

おにぎり100円

お金が出ていった対象物しか記帳しないので、
一面的に把握した記帳となる。
この単式簿記でおにぎり100円を間違えて120円と書いてしまったら、
後で見直してもミスはかなり見つかりにくくなってしまいます。



複式簿記の場合

おにぎり100円 / 現金 100円

複式簿記は上のように対象物とお金の種類の2つを記帳します。
得る物と失う物を記帳することで、二面的に把握した記帳となる。
二面的に把握すると、例えばおにぎりをクレジットカードで買って口座引き落としで買った場合も

おにぎり100円 / 普通預金 100円

という記帳方法になり、ひと目で何で支払ったかわかるという利点があります。

さらに左右に同じ100円と記帳していくので、左右ごとの金額は絶対同じになります。
詳しい話は「貸借平均の原理」のページでやりますが、
この左右の金額が必ず一致するというのはあとで
自分で金額が正しいかをチェックすることができる機能になります。


え?左右に同じ金額書いてるんだから当たり前だろって思うかもしれませんが、
この取引の量が1万件とかになってくると、どこかで間違える可能性は大いにあります。

左右の金額が一致しないのでその場合は「どこかおかしいぞ」と自分で気付くことができます。


よって、
・取引を二面的に記帳することで、支払った方法などもすぐにわかる。
・左右の金額が同じであること(貸借平均の原理)によって、自己検証機能を持つ。
ということで、世間一般では複式簿記を使っていて、
「簿記」と言えば「複式簿記」のことを指します。

難しい言葉で言うと、

財産保全目的:企業が保有する財産を会計帳簿の残高と実在高を照合して、財産管理を行う。

経営管理目的(管理会計、経営会計):経営者に対し、過去の会計記録に基づいて有用な会計資料を提供する。

外部報告目的(財務会計):企業の利害関係者に会計情報を提供し、説明責任を果たす。

以上の3つが商業簿記の目的である。



また、会社法431条、金融商品取引法193条、法人税法22条などにより、
「一般に公正妥当と認められる会計処理をしろ」と書いてあります。

会社法
第四百三十一条
株式会社の会計は、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする。


金融商品取引法
(財務諸表の用語、様式及び作成方法)
第百九十三条  この法律の規定により提出される貸借対照表、損益計算書その他の財務計算に関する書類は、
内閣総理大臣が一般に公正妥当であると認められるところに従つて内閣府令で定める用語、
様式及び作成方法により、これを作成しなければならない。

法人税法
第二十二条
4項  第二項に規定する当該事業年度の収益の額及び前項各号に掲げる額は、
一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従つて計算されるものとする。



とりわけ会社法に記載されている「企業会計」とは、
企業会計基準委員会というところで、作成しているルールのことを言います。

企業会計基準委員会
読み方:きぎょうかいけいきじゅんいいんかい
日本の企業会計の基準を設置する団体が企業会計基準委員会。
財団法人財務基準会計機構という民間の組織が運営しています。

国際的な会計基準の開発や国際会計基準審議会(IASB)との連携を図りつつ
日本の会計基準を開発するのが主な活動内容です。


なので、企業会計基準は会計のルールで、別に法律でもなんでもありませんが、
法律の条文の中に「企業会計を使う」とか書いてあるので、実質会計の処理方法は法律で縛られている。


まとめると、
「複式簿記はその記帳方法に大きな利点があるから世間一般で使われているのだけではなく、
各種法律も複式簿記の優位性を認め、それを使用するように義務付けている」
ということになります。


義務なので、日本のルールで
「会社は複式簿記を使いなさいよ」と
言ってるわけです。

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その他、勉強する前に知っておきたい
基本的なことは「簿記とは」の
ページに戻って確認してみてください。

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